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麻酔は怖くない

実績の高い信頼できる麻酔専門医がいるので安心


麻酔は動物病院で去勢・避妊手術や病変の切除、その他さまざまな処置をする上で利用されている。もはや殆どの手術が麻酔を用いて行われているといっても過言ではありません。
麻酔をやみくもに恐れるだけではなく 正しい麻酔の知識を身につけ、そこからさらに一歩前進し、どうしたら 麻酔をかけることなく、健康な状態を保つことができるのか考えてみましょう。
また、実績の高い信頼できる麻酔専門医がいますので、安心して手術を行うことができます。

> 麻酔専門医の紹介はこちら

麻酔のメリット

  1. 動きの抑制
  2. 痛みの回避
  3. 筋肉の弛緩

麻酔のリスク

  1. 呼吸を抑制
  2. 血圧低下や心臓抑制による循環機能低下
  3. 誤嚥など

全身麻酔と局部麻酔の有効性

意識をとる麻酔:全身麻酔
痛みをとる麻酔:局所麻酔
動物の場合、手術という特異な環境におかれただけで
パニックを起こすこともありますので全身麻酔が有効の場合が多いと思われます。

医療現場における麻酔の実際

全身麻酔をかけると、呼吸が落ちます。麻酔が浅くなると、痛みや恐怖でパニックになって
命を落とすこともありますし、かといって、全身麻酔で麻酔が深くなると呼吸を抑制する作用が強いので
呼吸を確保する気管内送管が必要です。人口呼吸器で気管内送管するのがベストでしょう。
フェッレトサイズがあれば、気管内送管はじゅうぶん可能です。手術中は、管が抜けてしまうような
事故がないようにじゅうぶん気をつければ、それほど麻酔は危険なものではありません。
麻酔前の前麻酔処置飼い主様のそばでだっこされて麻酔導入され、手術に。。
その後、麻酔から覚め、体温がきちんと戻り、意識がしっかり戻るところまで見届けます。
長い手術だと麻酔医は少しゆっくりできる時間もありますが、一時間未満の手術だと忙しく
飛行機の離着陸と同じです。麻酔が正常に効きはじめてしまえば、なにがしかのトラブルで、
警報機さえない限り、ただ空を静かに飛んでいるだけ、という状態になります。

正しく用いれば麻酔は怖くない

堅実に、誠実に、ゆとりを持って取り組めば、そう事故は
頻繁に起こり得ません。米国では、麻酔の勉強をしてトレーニングして資格を取得する、
麻酔看護士という職業が存在します。医師以外にも麻酔専門のスペシャリストがいるわけです。
それほど麻酔の管理は重要ということです。麻酔というのは、正しく使用すれば問題ありませんが、
決して甘く見てはいけない、そういう性質のものです。

手術をする心構え

どんな手術にもリスクはつきものである。かといって麻酔事故を極度に恐れて、
肝心の症状を悪化させてしまっては元も子もありません。早めに病状が悪化する前に
動物病院に御来院下さい。

獣医師、動物看護士など、なるべく多い人手で 手術にあたっています。
インフォームド・コンセントの確認をしてください。病院側の体制や方針、手術のリスク、
そしてメリット・デメリット等を納得いくまで説明してもらいましょう。

歯石除去など 歯科の手術

たかが歯、されど歯
麻酔なしの手術は安全?!

人の場合、歯の手術で全身麻酔をする場合は、よほどの場合を除いてはありません。
そのせいか犬も猫の場合も、歯のために全身麻酔をするというと、
嫌がる飼い主さんが多いのです。
飼い主さんの側に、たかが歯、という意識が、やはりどこかにあるのかもしれません。
簡単な治療であれば、局所麻酔のみで済む場合もありますが、基本的に動物の場合、
人のように診察台の上でじっとしていられないですから、麻酔を使わないでオペを
するというのは、暴れた場合パニックに陥ったり、ある意味においては麻酔のリスクよりも、
よほど危険を伴うものになります。

問題は高齢犬に起きやすい

高齢動物のケースでは、心疾患、腎疾患、糖尿病を合併していることが多い傾向にあります。
高齢で心臓などで他に弱って いるところがある場合は、麻酔のリスクが高くなります。だから
といって麻酔をかけないわけにはゆかない病状の場合、その点に留意しながら、
治療をすすめていきます。

手術とリスク管理

米国のNYHA(ニューヨーク心臓病学会)では、病期に合わせた治療法についての基準を
定めています。当病院ではその基準に沿って、個体によって、どこまでのオペが可能かを
慎重に判断しています。感染症の有無や甲状腺機能の低下などを、あらかじめルーチン
計算の中に入れなくてはいけません。緊急手術でない限り、甲状腺機能が低下したままで通常、
手術はしません。ホルモンの低下など、じゅうぶんコントロールした上で手術します。たとえば、
この基準で30分以内の手術なら可能と算出したら、その時間で終わる手術を考えます。
手術する個体に疾病等のリスクがあるのであれば、それをきちんと管理する。
この当たり前のことを当たり前にきちんとするということが、手術をする際には最も
大切なポイントになるわけです。術前にレントゲンも採らず血液検査もしないというほうが、
よほど麻酔のリスクより怖いということをぜひ知ってください。

手術の流れ

外来診察

病気の程度、手術の適応などを診察。治療法について飼い主に説明。
その後手術の日程を予約。
他の病気で通院中の場合は、服用している薬を報告。

リスクマネージメント:術前管理

ワクチン接種の有無を確認し、血液検査、検便、検尿等でヘルスチェック。
必要に応じて 手術前に健康状態を調整。

当日は絶食

麻酔中に小さな刺激等で嘔吐するようなことがあると、喉や気管支が詰まり、命に関わることがあるため、当日は基本的に絶食。(水分は犬では4時間前から中止)

手術の流れを確認

動物の名前、種類、年齢、性別、既往症、手術のタイムテーブル等を確認。

手術室に移動

入室後、手術台に移動。麻酔注射および吸入麻酔を開始。測定器を装着。
(手術機器&モニター)
・血圧計:血圧を測定
・CO2メーター:二酸化炭素の濃度を計測
・人工呼吸器:麻酔中の呼吸管理
・パルスオキシメーター:呼吸管理のために血液中の酸素量を測定
・心電図:心臓がリズミカルに正しく働いているかを監視
飼い主様の立会い:麻酔が効きはじめるまでは飼い主が立ち会い、鎮静
鎮痛処置を行います。落ち着ついた状態で麻酔導入をはじめます

酸素マスクを装着

十分、麻酔が効いたあと、気道を確保し、酸素を送るチューブを口から入れる。

手術終了

麻酔を減らし、次第に覚醒させる。
体温、血圧、心拍数等を監視。
・麻酔覚醒:意識が次第に戻ってくる。
・飼い主様の入室。再び完全に麻酔からさめるまで立会う。
・人工呼吸器の回数をじょじょに減らし、人工呼吸のためののチューブを抜く
・必要に応じて痛み止め注射等の処置
・心電図・血圧計・CO2メーター・パルスオキシメーターで容態が安定したことを確した後、
装置をはずす。その後は帰宅、または入院。


曽我武久 麻酔アドバイザー


経歴

1973年 横浜市大医学部卒業
2年間の臨床研修後に1975年より麻酔科入局し、大学と関連病院で勤務。
1987年より横浜市民病院科長となり、2013年退職。
以後、非常勤の麻酔を続けている。
麻酔業務では、臨床麻酔以外に ペインクリニック(1991年認定医)や集中治療にも携わっていた。
曽我動物病院開業後は、曽我玲子の診療の協力者として
主に臨床麻酔と重症患者の管理に関して アドバイザーとしての役割を果たしてきた。

資格

1973年医師免許証取得 第219078号
1978年麻酔科標榜医取得 麻第2212号
1979年麻酔科指導医(専門医)取得 第654号
1987年肺水腫の研究で医学博士学位取得 第465号